会長挨拶

ウィズコロナと創立30周年に向けて

 日本写真芸術学会会員の皆様には、日頃より学会の活動にご理解ご協力を頂き感謝申し上げます。4月に行われました令和2年度第1回理事会および7月に書面表決にて行われた総会におきまして引き続き会長の任を拝命致しました。さらなる重責を感ずるとともに、改めまして一言ご挨拶を申し上げます。
 平成3(1991)年に創立された日本写真芸術学会は、来年に創立30周年を迎えます。30年はそれほど遠い過去ではありませんが、写真界の状況は学会創立当時とは大きく変わっております。基盤テクノロジーの大いなる転換を主たる要因として、写真の利用や表現方法も変わり、それを支える産業界の構造も大きく変わってきました。そしてそれらを背景として現在の学会の状況や会勢も創立当初とは異なったものとなっています。
 学会は近年、会員数の減少傾向が続き、それに伴って財政的にも運営の厳しさが増しているという現状があります。創立以来の学会としての使命を果たしていくためにも、会勢拡大につながる学術活動の質の向上に務めるとともに、無駄のない効率的な運営を行っていく必要があることは2年前の学会ニュースでも申し上げました。このようなことから、理事会メンバーや会員の方々のご協力も頂きながら、これまでの活動の継続とともに新たな研究会の発足や学会誌論文編のリニューアル、経費の削減など改善につながる会の運営に努めてきました。
 しかしながら本年に入ってからの新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は社会の状況を一変させてしまいました。会員の皆様も様々困難な日々をお過ごしのことと存じますが、学会の活動もこれまで経験したことのない影響を受けています。例年6月に開催しております年次大会での総会や研究発表会も、検討を重ねましたが、文書による総会と要旨集の送付による研究発表会とせざるを得ませんでした。また学会賞の授賞式を行うことができなかったのも大変残念なことでした。
 今後予定している研究会やシンポジウムをどのような形で開催できるかは大きな問題です。感染症の推移を注視しつつ検討を重ねる必要があり、また次年度の創立30周年の総会の開催も同様です。
 ホームページのリニューアルや情報発信の電子化についても、方針として上げておきながら進行が滞っていることを反省しておりますが、このような状況であるからこそ、それらの手段が有効であることを痛感し充実に努めていきたいと考えております。
 一方でこの状況を今後の学会活動のあるべき姿を目指す改革の機として捉えることも必要かと思います。今回の文書による年次大会は、会員全員に総会資料や研究発表要旨を配布できました。これまでにないメリットであったと思います。また理事会をオンラインで行うことで、これまで対面会議では難しかった遠方の理事の方々の参加が、より容易になったこともこれまでになかったことで、これを契機に今後も続けていくことが望ましいと考えております。
 いずれにしましても今後の学会活動には困難な状況が待っていると予想されますが、可能な限りの活動を継続するとともに、新たな形で創立30周年の年を迎えることができればと存じます。そのためには会員の皆様のさらなるご理解とご協力が必要となります。どうぞよろしくお願いを申し上げる次第です。末筆ながら皆様のお変わりないご健勝を祈念しご挨拶とさせて頂きます。

日本写真芸術学会 会長
高橋 則英

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